• "桐田委員"(/)
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  1. 滋賀県議会 2022-10-07
    令和 4年10月 7日環境・農水常任委員会−10月07日-01号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    令和 4年10月 7日環境・農水常任委員会−10月07日-01号令和 4年10月 7日環境・農水常任委員会              環境・農水常任委員会 会議要録                                開会 9時58分 1 開催日時      令和4年10月7日(金)                                閉会 11時55分 2 開催場所      第三委員会室 3 出席した委員    山本委員長、井狩副委員長             桐田委員、柴田委員河井委員松本委員駒井委員、             加藤委員江畑委員 4 出席した説明員   高木琵琶湖環境部長および関係職員 5 事務局職員     井上主査、川畑主幹 6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり
    7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事の経過概要   別紙のとおり                  議事の経過概要 開会宣告  9時58分 《琵琶湖環境部所管分》 1 議第110号 令和4年度滋賀県一般会計補正予算(第4号)のうち琵琶湖環境部所管部分について (1)当局説明  中村琵琶湖環境部次長 (2)質疑、意見等 ◆江畑弥八郎 委員  直接関係ないのですが、琵琶湖博物館入館状況は大体今どういう状況になっているのか、分かる範囲でお願いいたします。 ◎白井 環境政策課長  琵琶湖博物館入館状況は、ほぼコロナ前に戻りつつありまして、9月の入館者数は約4万人です。令和元年度の約4万2,000人、平成30年度の約4万1,000人にほぼ近い数字となっています。 ◆河井昭成 委員  森林政策課森林保全課の運営費について、金額的にはそれほど大きくありませんが、増額の割合としてはやたら大きい気がします。運営費はほぼ電気代なのかをお伺いします。 ◎樽谷 森林政策課長  今回、林業普及センターで増額するものについては、電気代の高騰によるものです。 ◆河井昭成 委員  ほかの経費と比べると増額の割合が大きいのではないかと思います。運営費には、基本的にほかのものも含めて入っている中で電気代の分の増額だと思います。しかし、一番下の林業普及センターの部分については、もともとの金額はさほど大きくないにもかかわらず、増額分が大きいと思います。これがどういうことなのかを教えていただきたいと思います。 ◎樽谷 森林政策課長  燃料費の高騰分につきましては、全事業一律の計算式で求めています。林業普及センターの運営費については、琵琶湖博物館等に比べてそこまで大きな運営費が必要ないため、もともと分母が小さくなっています。今回の燃料費高騰分の割合が大きいため、今回の増額分が大きく見えるということです。 ◆柴田清行 委員  参考までに、この3つの電気料金の増額について、電力会社関西電力なのか、新電力会社なのかを教えてください。 ◎白井 環境政策課長  琵琶湖博物館琵琶湖環境科学研究センターとも関西電力です。ただ琵琶湖博物館は大口の特別契約を個別に結んでいます。琵琶湖環境科学研究センターは県庁と一括の契約ですが、契約自体は別になっています。 ◎中村 琵琶湖環境部次長  いずれも関西電力です。 (3)採決 賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決した。 2 議第113号 令和4年度滋賀県琵琶湖流域下水道事業会計補正予算(第2号)について (1)当局説明  中村琵琶湖環境部次長 (2)質疑、意見等  なし (3)採決 全員一致で原案のとおり可決すべきものと決した。 3 議第135号 流域下水道事業に要する経費について関係市町が負担すべき金額を定めることにつき議決を求めることについて (1)当局説明  久岡下水道課長 (2)質疑、意見等  なし (3)採決 全員一致で原案のとおり可決すべきものと決した 4 報第17号 一般社団法人滋賀造林公社の令和3年度中期経営改善計画に関する経営評価結果について   公益法人等経営状況説明書について(一般社団法人滋賀造林公社)   出資法人経営評価の結果について(一般社団法人滋賀造林公社) (1)当局説明  樽谷森林政策課長 (2)質疑、意見等 ◆加藤誠一 委員  資料3の3ページ、一番下の分収割合の変更について、計画が150ヘクタール、実績が314ヘクタールで達成率が209%というのはいい話ですが、この実績の314ヘクタールは令和3年度末の全体の数字でしょうか。単年度の数字であればそれでいいのですが、それを確認させてください。  ちなみにそれならそれで、まだどれだけ残っているのでしょうか。というのは、そもそも計画で150ヘクタールとしていて、いきなり倍できたのであれば、計画が少なすぎたのではないかという話になりますので、その辺はどうなのか、状況を教えてください。 ◎樽谷 森林政策課長  まず実績については単年度の実績です。令和3年度に314ヘクタールの分収割合の変更をしたという実績です。  分収割合の変更の面積については、第三期の中期計画上は1万1,421ヘクタールを予定しており、その1年目の令和3年度末では1万1,222ヘクタールの進捗となっています。 ◆加藤誠一 委員  計画の状況における分母と本当の全体の話について、もう一度教えてください。 ◎樽谷 森林政策課長  全体の最終的な面積は1万4,752ヘクタールです。したがって、あと3,530ヘクタールの契約変更が今後必要になってきます。 ◆加藤誠一 委員  残っている3,530ヘクタールは中期計画以後に残るのか、令和3年度の314ヘクタールの後に残るのか、それだけ確認させてください。 ◎樽谷 森林政策課長  令和3年度末で1万1,222ヘクタールが終わっていますので、令和4年度以降に3,530ヘクタールの契約の変更をしていかないといけないということです。 ◆加藤誠一 委員  もっと単純に教えてください。要は3,530ヘクタールは、令和3年度の314ヘクタールの後に残っているのか、それだけ教えてください。 ◎樽谷 森林政策課長  後の話です。 ◆加藤誠一 委員  分かりました。 ◆桐田真人 委員  資料4の5ページの評価項目に「事業活動社会情勢の適合性」とありますが、そもそも造林公社が認知されている社会情勢とは、どういうものなのかをお伺いします。  もう1点、資料3の6ページの「県の指導および助言について」では、「本県の森林面積の多くを占める公社管理の森林が」云々とありますが、治山治水とは山を治めて川を治めるということです。大きな災害になったときには、森林から樹木が流れて被害が拡大していることもあります。そういった意味で、山で災害が起こったときに、いかにその被害を低減させるかという大きな社会的使命を負っていると思いますが、資料では、採算性、木材を売っていく、あるいは優秀な人材を育成していくといったことばかりが書かれています。やはりこれからは山をしっかり治めていかないと、大きな災害が続発する懸念もありますので、その辺の社会的使命をどのように認識されていて、県と一体となって山を治めておられるのかをお伺いします。  資料にも関西電力送電線下巡視路の整備について記載されていますが、山をしっかり治めておかないと、電気のインフラを樹木が遮ってしまうこともあります。そういった意味で治山は我々の生活と密接に関係していることをこの頃よく感じるのですが、そういった部分の見解をお伺いします。 ◎樽谷 森林政策課長  造林公社につきましては、昭和40年以降、特に奥地の琵琶湖の水源林となるような場所を中心に人工造林を進めてきたところですが、それから50年たった今、整理をしておりまして、現在近畿圏1,450万人の水源林を守る造林公社として社会的な使命があります。  また、滋賀県の森林は20万ヘクタールありますが、そのうち公社林は2万ヘクタールです。1割は公社林ということで、非常に大きな存在となっています。そのような中、今後木材を利用していこうという話も上がっており、木材を安定供給していく面においても、公社林の果たす役割は非常に大きいものと考えています。  また、造林公社が安定的な受注、発注をすることで、森林林業界の底上げといいますか、安定雇用や技術力のアップといった使命もあると考えています。そういった造林公社の機能を適切に発揮させていくことが重要であると思っています。債務もありますが、その債務を収益性の高い生産、販売を通じて解消していくことは当然として、そういった社会的な使命もありますことから、森林を整備する側面、そして高い収益を上げていく側面を両立させながら、造林公社の経営を今後とも推進していきたいと考えていいます。 ◆桐田真人 委員  それはよく理解しているのですが、それとは別に、やはり山の中で事業をされていますので、維持管理についても県と密接な関係を持って、治山という部分の考え方も私は大事ではないかと思います。私が最後に申し上げたこれからのリスク等について、どういうふうにキャッチボールをされていくのか、そこの部分を私は聞きたいのです。そこは範疇ではないとおっしゃるかもしれませんが、それならそうとおっしゃってくだされば結構です。私はそこが聞きたいのです。 ◎樽谷 森林政策課長  近年、集中豪雨等によって大規模な災害が全国で発生していますし、県内においても災害が発生しています。やはり森林を適切に間伐し、地面に光を当てて下層植生が育っていく森林をつくっていくことが災害にも強い森林づくりになると考えております。県と造林公社で毎月1回打ち合わせをしていますので、そういった防災面も含めた森林の多面的機能を発揮させるための整備を進めていきたいと考えています。  また、近年の集中豪雨では、短期にかなり多くの雨が降りますので、そういったところは森林の機能だけではなかなか防ぎきれない土砂災害もあります。そういったところは造林公社というよりは県でスリットダム、治山ダムといったものを計画し、設置しながら進めていくことで対応していきたいと考えています。 ◆松本利寛 委員  非常に詳細に分析をして報告していただいていますが、この報告の対象期間における造林公社の伐採面積がどれだけで、どういう形でそれを販売されて収益がどうだったのか、その収益から、いわゆる借金をどう返済したのか、さらに伐採したところについて、環境林も含めてどの程度植栽が行われたのか、そういう基本的な流れについて簡潔に報告していただく必要があるのではないかと思います。これだけ詳細なものを出されてこうでしたと言われても、わけが分からないという状況ではないかと思います。そういう大まかなところで、少しまとめていただければありがたいのですが、できますか。 ◎樽谷 森林政策課長  数字がいろいろと飛び飛びになっていて分かりづらいという御指摘かと思いますので、資料の見せ方について工夫してまいりたいと考えています。 ◆松本利寛 委員  それでお願いしたいのですが、ちょっと気になるのは、切った後環境林として整備するということで、これは先ほど桐田委員が言われたような部分に結びついてくるかと思います。荒廃して何も植えられていない面積がどの程度あるのか、環境林として整備する今後の目標はどれぐらいなのか、造林公社が管理する2万ヘクタールを将来的に伐採していくということになると、その後は全部が環境林という位置づけになるのか、それとも植林されてさらなる木材の生産をするのか、そういう全体的な流れについて、概略的に教えていただけますか。 ◎樽谷 森林政策課長  造林公社が行っている伐採については、基本的に伐採をして、そこに空間ができて光が地面に当たり、天然力を活用して更新を図っていくこととしています。環境林整備事業であれば広葉樹といったものの更新を期待して伐採をすることとしています。  現在、造林公社管理の森林が2万ヘクタールありますが、そのうち約1万ヘクタールを経済林、残り1万ヘクタールを不経済林としています。不経済林については、70%から75%の間で解約をしているところですが、残りの25%程度については環境林整備事業も使いながら契約更改をしています。やはり土地所有者にとっては森林をそのまま返されても困るという御意見もありますので、そこで造林公社として環境林整備を行って森林の手入れをすることによって契約更改の同意を得やすくなる効果もありますので、そのような形で進めていきたいと考えています。 ◆松本利寛 委員  その環境林が目標の60%という数字ですが、環境林整備について土地所有者との間でどのような課題があるのか教えてください。 ◎樽谷 森林政策課長  土地所有者との間で環境林整備事業を進めていく上での支障があるとは特には聞いていませんが、やはり土地所有者にとっては、解約されてもその後の森林管理をどうするのかといった懸念があるということは聞いています。そのために環境林整備事業を行い、それが契約解除に向けた1つのツールになると考えています。 ◆松本利寛 委員  その環境林の後の管理というのは、具体的にどういう管理が必要になるのですか。 ◎樽谷 森林政策課長  基本的に奥地ですので、人工林を環境林事業で切った後、天然林が生えてきます。そういった針広混合林化、自然の遷移に委ねていくことが望ましいと考えています。 ◆松本利寛 委員  もう自然のままということですか。従来の植林された林地のように下草を刈るといったこともなく、自然にどんどん生育していくのをそのまま放置するという感じですか。
    ◎樽谷 森林政策課長  契約を解除する予定地は、やはり経済的に成り立ちにくいところがありますので、自然の遷移に任せるのがいいことだと思いますが、土地所有者の御意向もありますので、契約解除した後どのように森林を管理していくのかについては、土地所有者の御意見として、例えば経済林として仕立てていきたいということであれば森林組合にお願いするなどの方法もあるかと思います。 ◆松本利寛 委員  要するに結論としては、2万ヘクタールある造林公社管理面積のうち、2分の1の1万ヘクタールは将来的に伐採した後は環境林にしていき、その環境林は自然の植生に任せて、そのまま自然が管理するということでいいのですか。 ◎樽谷 森林政策課長  おっしゃるとおりです。 ◆松本利寛 委員  分かりました。 ○山本正 委員長  それでは、先ほど松本委員から質問のありました造林公社の現状についての概略的な資料の提出をよろしくお願いいたします。 ◆江畑弥八郎 委員  事業報告書の中で分収林契約の解約も含めて記載されていますが、滋賀県が肩代わりしてかなりの額を政策銀行に毎年返済をしています。そういうことからすると、税金から払っているということです。経営状況を見ても、正直言ってそれほど収益は見込めないということですので、それに代わるものとして水源管涵養やCO2削減のことをしっかりと県民に発信しないといけません。一応ホームページ等いろいろなところで発信していると書いてありますが、我々にまでなかなか届いていないのが現状かと思います。時折J―クレジットをマスコミが取り上げて記事になっているのは目にはするのですが、全体的にはまだまだ県民へのアピールが少ないのではないかと思います。その辺についての考え方をお聞かせください。 ◎樽谷 森林政策課長  おっしゃるとおり、造林公社の事業を広く県民にPRしていくことは非常に重要なことだと考えています。そのため、これまでもホームページ等でPRしてきたところですが、やはりより分かりやすくPRしていくことも必要だと思いますので、ホームページの見せ方を工夫するといったことも必要だと思います。  また、今年、東京証券取引所でJ―クレジットの取引の実証実験をするということでしたので、造林公社で手を挙げさせていただきました。そういった取組についてもプレス発表をして、記事になったということで、造林公社の取組も少しずつではありますが、PRできているのではないかと思います。引き続き内々にとどまるのではなく、積極的に外に発表して、造林公社が行っている公益的機能森林整備や、収益性の高い木材の生産、販売といったことをPRして、皆様のところにお届けしていきたいと考えています。 ◆江畑弥八郎 委員  ぜひ頑張ってください。特にこれからを担う子供たちへのアプローチをしっかりとしていかないといけないと思いますので、教育委員会との連携も含めて、様々なところで、きちんと子供たちにどういうものなのかが理解できるような取組をぜひやっていただきたいと思います。  それから、松本委員の質問に対する答弁の中で、環境林は地植えのままということでしたが、落葉樹は琵琶湖にとってもかなりいいと聞いていますので、やはり植林することも考えるべきではないかと思います。その辺はいかがですか。 ◎樽谷 森林政策課長  基本的には天然力を活用して更新していくことが、経済的にもいいことだと思っています。場所によっては土地所有者の意向として、あえて広葉樹を植えたいということであれば、それは土地所有者の判断で行っていくことになるかと思います。  また、経済的に成り立つところにつきましても、基本的には造林公社で伐採をして、天然の更新を進めていきますが、経済的に成り立つということから、改めて杉、ヒノキを植えていくことも考えられます。造林公社による経営を終えて、その後土地所有者がどのように考えるかが重要になってくるかと思います。 ◆江畑弥八郎 委員  当然造林公社は失敗したくないので、経済性をしっかりと考えることは大事だと思いますが、やはり琵琶湖を守るという観点からすると、将来に対する投資だと思うので、土地所有者が負担するのではなく、何らかの仕組みをつくれるといいのではないかと思います。これは意見としておきます。 ◆河井昭成 委員  今話題に出たJ―クレジットについては、取りかかり始めたところですが、見せ方をどうしようとしているのかが気になっています。認証量という形で出していますが、J―クレジットの目的は、ここで得られたものをもう一度森林整備に回す仕組みだった気がします。それをきちんと表現したり、皆さんに伝わるようにする必要があるのではないかと思いますが、取りかかり始めたところなのでこうなのか、今後こういう報告の中でどう表現しようとしているのかを教えていただけますか。 ◎樽谷 森林政策課長  造林公社森林整備を通じて公益的機能を果たすと言われていますが、それではやはり抽象的ですので、それを具体的に数字で見える化するための取組の1つとしてCO2の吸収量をきちんと認証していただき、J―クレジットを販売していく取組を行っているところです。 ◆河井昭成 委員  造林公社はJ―クレジットをつくる側で、購入する側がいらっしゃって、ここでお金が回ってくるわけです。回ってきたお金が、もう一度こういうところに投資されることが必要で、この仕組みが機能していることがみんなに伝わることが大事だと思うのですが、この表現だけだと機能していることが分からないので、この後どうしますかという質問です。 ◎樽谷 森林政策課長  J―クレジットの収益については、区分経理をしており、基本的にJ―クレジットの取組をさらに推進するため、または普及、啓発のために使っていくこととなっています。それを広く県民の方々にも知っていただくことが重要だと考えています。 ◆河井昭成 委員  だから、この枠組みの中でそういうことが行われているときちんと伝わらないといけないのに、この報告では伝わってこないので、きちんと伝わるようにする必要があるのではないですかという問いかけなので、ぜひ考えていただければと思います。 ◆松本利寛 委員  J―クレジットの収益をどう使うのかということですが、今の話だと公社の運転資金みたいな感覚です。そうではなくて、カーボンクレジットというのであれば、先ほどの環境林にもう少し広葉樹などの植林を行うといった使い方をするなど、そのお金をどう生かしていくのかを聞かせてください。 ◎樽谷 森林政策課長  J―クレジットの収益については、造林公社運転資金に充てているわけではありません。あくまでもJ―クレジットの今後の取組を推進するために区分経理をしています。今後どうしていくのかということですが、造林公社在り方検討会など、いろいろと議論する場があると思いますので、そういう場でどのような在り方が最も適切なのかも併せて検討していきたいと思っています。 ◎廣瀬 琵琶湖環境部技監  そもそものJ―クレジットの考え方について、改めて御説明いたしますと、J―クレジットの対象になっているのは間伐をするということです。その行為自体が森林の吸収源になるということから、これをクレジットとして販売するというものです。間伐をした行為そのものに対して生み出されたクレジットを販売しています。ですので、ここで行為自体をやっているわけです。もともと造林公社の伐採は、皆伐ではなく間伐型で10年おきに順番に切っていく方法で、下層植生を増やしながら自然林に戻していく考え方ですので、その次の伐採に回していくという考え方で間違いはありません。改めてそのように御認識いただければと思います。 ◆河井昭成 委員  ですので、J―クレジットに関してそれがどういうふうに動いたのかを皆さんに伝わるように表現する必要があるのではないですかと言っているのです。この報告でされるのがいいのかどうかは別ですが、これは造林公社の在り方とは関係なく、J―クレジットの仕組みの中でお金や事業をどう動かしたのかを表現して皆さんに伝えないと、J―クレジットを何のためにやっているのかも分かりません。ここではCO2の削減量で表現されていますが、クレジットとして目に見える形になるわけですから、そこをどう表現されますかということを先ほど伺ったのです。目的に沿って表現してもらわないと伝わりません。 ◎廣瀬 琵琶湖環境部技監  今後、頂いたクレジットの売上げをどう有効に使っていくかについて、表現をしっかりと工夫して、皆さんによりクレジットを買っていただけるよう、御理解いただけるようにしていきたいと思います。 5 滋賀県ツキノワグマ第一種特定鳥獣保護計画(第4次)の素案について   滋賀県カワウ第二種特定鳥獣管理計画(第4次)の素案について   令和3年度有害鳥獣捕獲状況について (1)当局説明  辻田自然環境保全課長清水自然環境保全課鳥獣対策室長 (2)質疑、意見等 ◆加藤誠一 委員  カワウについて、先日この委員会で調査をしていただきまして、ありがとうございました。私も近くを通っていますが、あれだけいるとは思いませんでした。今改めてこのグラフを見ていますと、昔は竹生島にたくさんいましたが、そこから河川のほうに大分広がってきていることが読み取れます。ところが、先ほどの説明では、実際に捕っているのは竹生島が多いので、もっと河川のほうで捕ってほしいと思います。新しい計画に基づいていよいよ来年度からの捕獲となりますが、確かに竹生島はあまり人もいないし山なのでやりやすいと思います。河川の場合は箇所もばらばらで、対策の方法をどうするのかが問題です。これは予算とも絡んでくるのですが、令和5年度からスタートするということを考えれば、今までどおり竹生島で捕ることも必要ですが、河川中心に捕獲する方法なりを、現段階でどのように考えているのか聞かせてください。 ◎清水 自然環境保全課鳥獣対策室長  委員御指摘のとおり、今、河川での捕獲が問題だと考えています。河川の場合は、住宅地が近くにあるということで、銃器による捕獲が難しいと考えています。鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律に基づく判例などでは、住宅の200メートル以内で発砲することはできないという判例もあり、そうした判例を踏まえた上で、安全に捕獲できる方法を模索しているところです。  現在、たちまち安曇川でもたくさんのコロニーがありますので、地元警察、高島市、関係者の皆様と話合いの場を持たせていただいて、安全に法律に従った銃器捕獲が可能な方法について模索を重ねているところです。銃器使用のためには法的な整備に加えて、竹生島と違って住宅近くで発砲する必要も出てこようかと思いますので、地元住民への説明が重要と考えており、市、自治会、警察、漁協関係者も含めた話合いの場を持って、御理解を頂きながら捕獲を進めたいと思います。  また、草津の弁天池などで成功事例がありますが、捕獲だけではなく、コロニーができたばかりの小さいときには、カワウが止まる木に事前にテープを張って少し違和感を与えますと、そこから離れていくといった事例もあります。ですので、ねぐら、コロニーが移動する情報を早く市町の皆さんと共有して、早期に対策を打って、いてもらっては困るところにはコロニーをつくらせないための体制を構築することも、今回のブロックごとの体制構築で考えているところです。 ◆加藤誠一 委員  大体考え方は分かりました。やりこのグラフで、せっかく数が減ったのにまた急に上がりかけているので、これ以上増やさないように、今予算も含めて対策を真剣に考えないといけません。しっかりと対応していただくようにお願いをしておきます。 ◆柴田清行 委員  熊の捕獲を限定するということですが、これは猟師からの自主申告ですか。どういう捕獲ルールを定められているのか、猟友会にそういうことを言われているのか、その辺をお聞きします。 ◎辻田 自然環境保全課長  熊を捕獲した場合は、狩猟者から御報告いただくことをお願いしています。 ◆柴田清行 委員  自己申告ということでいいのですか。 ◎辻田 自然環境保全課長  そのとおりです。 ◆柴田清行 委員  私も熊と一緒に住んでいる土地の人間ですので、結構たくさん捕られているような印象があり、猟友会、NPО法人、そういうところに所属している方しか狩猟はできないルールにもなっていることから、それだけは確認させてもらいました。  鹿とイノシシについてですが、昨年大量の不法投棄がありました。ニホンジカは1万6,000頭とたくさん捕られています。特に長浜市が一番多く、3分の1が長浜市で捕られていますが、1頭2万2,000円で100頭捕ったら220万円になりますので、どうしてもそれをなりわいといいますか、補助金目当てで狩猟をされる方が最近増えているのではないかと思います。それが不法投棄につながっているのではないかという部分もあります。捕っていただくのは大変ありがたくて、地域の住民としてはうれしいのですが、少しルールを厳しくしながら対応していかないと、これからますます補助金目当てのグループが増えてくるように思います。  鹿は本当に食肉にできる部分が少ないです。熊は内臓も含めて利用でき、乾燥させると胃などは何十万円にもなるそうで、私の地元では小さな物でも5万円ぐらいで販売されていますが、鹿は背中の部分しかジビエに使えません。できれば捕獲していただいたものを活用できる方向で考えていただきたいのですが、その辺の今後の対応についてお伺いします。 ◎清水 自然環境保全課鳥獣対策室長  不法投棄の問題は長浜市でもありましたが、私が以前いた事務所管内でも起こっていました。有害鳥獣捕獲の許可によって補助金の対象となる個体については、誰が捕ったか、いつ捕ったかが分かるように、個体に番号を打ち、写真を撮って、必ず市町に報告していただく形をとっています。  不法投棄された場合、その個体にスプレーの番号が残っていれば、そこで個人が特定できますので、猟友会、市町を通じてしっかりと指導させていただく、または警察とともに不法投棄の現場にも行ってしっかりと指導しています。引き続き市町と県が一緒になって適正な処分について、補助金執行の立場からも指導をしてまいりたいと考えています。  確かに鹿については、委員御指摘のとおり、食肉利用できる部分が少ないです。長浜市がかつてアンケートをとられたところ、流通にはあまり乗っていないのですが、自家消費されている方は結構おられるということでした。使える部位が少ないので、使える部位だけ取って現場に捨てておられたということもひょっとしたらあったのではないかと考えています。  狩猟の時期は免許を持っている方は県内のどこでも捕獲できるという状況になりますので、狩猟時期の不法投棄はより人の特定が難しくなりますが、狩猟免許の更新講習時または狩猟免許取得時にしっかりと指導をしてまいりたいと考えています。 ◆柴田清行 委員  なかなか難しい問題だと思いますが、当然不法投棄するときは番号が書かれている皮を剥がしたり、消したりします。今後これが2件、3件と続いてくると、やはりルールの改正が絶対に必要だと思いますので、その辺はしっかりと調査、把握をしていただきたいと思いますし、ジビエに対する県の取組については、これからもっとしていただきたいということだけは要望しておきます。 ◆桐田真人 委員  鹿の習性が資料に書かれていますが、大津市の都市部の鹿は山に帰らずに、人家の近くに居座ることもあり、例えば家の敷地内で繁殖しているといったこともあります。大津市の対策室等もいろいろと取り組んでいますが、鹿の習性が変わってきているということもあるので、一律にこの鹿の習性をもって捕獲の方針を書かれていても、そういう個別事案が都市部では多いと思います。どういうふうに市町と連携を取って対応されるのでしょうか。また後ほどお伝えしますが、結局小さかった鹿が大きくなって繁殖する事例が実際にあるのです。畑をされていると、そこに食べに行って、そこに居座って山に帰らない鹿もいることに着目して対策を打っていただけたらと希望しますが、そういった事例の把握はどうされているのか、お聞かせください。 ◎清水 自然環境保全課鳥獣対策室長  住宅近くまたは里山近くについては、基本的に市町での捕獲が中心となっていますので、市町の対策に委ねているところです。確かに住宅近くで銃は撃ちづらいため、そういう場合、大津市でも市の職員が自ら箱わなを置いて対応されている場合もあります。やはり住宅近くの場合は、わな、おりで捕ることが中心になってくると思います。  また市町から相談がありましたら、専門家もいますし、検討委員会もありますので、そういったところに相談させていただき、有効な手だてがあれば御紹介させていただきたいと思います。 ◆桐田真人 委員  今おっしゃったとおり、わなで捕獲するのですが、わなに入らないのです。習性が変わってきているというのはそういうことです。1回わなを使って特有の臭いが出ると、鹿は敏感ですからもうわなに入らないのです。また、都市部では大きなわなを置きにくいということもあります。だからそういった実態を県でも把握して、計画を立てていただきたいと思います。市町に委ねることも確かに大事なことですが、市町でも困っているのが現状ですので、やはり鹿の習性に着目して、よりよい対策を講じていただけるように、日々研究をしていただきたいと思います。1頭、2頭ではありますが、居座られた家にとっては大変なことなのです。家が動物園みたいになってしまって、夜になると鳴く、気配を感じるということです。また実情をお伝えします。大変なことなのです。市も悩んでいます。ともに解決しましょう。 ○山本正 委員長  それぞれ非常に立派な、詳細な計画をつくられていますが、安全対策について触れている部分はあるのでしょうか。 ◎清水 自然環境保全課鳥獣対策室長  計画の中で安全対策の項目は設けていません。先ほど個別にブロックごとの対策を行うと述べさせていただきましたが、その実施段階において、それぞれに必要な安全対策を考えていきたいと思っています。 ○山本正 委員長  こういった計画では銃器を使用して駆除していく手段を用いるわけですし、まして今回コロニーの移動があって、より人に近いところで撃つことになるわけです。先ほど200メートル離れてという話でしたが、民家から200メートルということですよね。200メートル離れてという規定はありますが、やはり人は家から200メートル以内だけで動いているわけではありません。特に小さい子供たちは野山を駆け回って遊ぶということもあります。河川の土手では本当にたくさんの子供たちが遊んでいます。そういった中で、安全対策についても何らかの形で発信していかなければならないと思うのですが、それが計画の中に入るのかどうかは別として、県としてそういったところまでの考えを持つことに関してはどうお考えでしょうか。 ◎清水 自然環境保全課鳥獣対策室長  御指摘のとおり、安全対策が何よりも優先されると考えています。これはこれから考えていくところですが、まずは今後増えてくるであろう住宅付近での安全対策に必要なチェック項目などをしっかりとマニュアル化できればと考えておりまして、順次そのような準備をさせていただいて、各市町、県内で共有できるように進めているところです。 ○山本正 委員長  全国では非常に悲しい事故が起きていますし、滋賀県も今までは大丈夫であっても、これから起きる可能性もありますので、ぜひその点については十分に配慮していただきたいと思います。  そして、有害鳥獣に関しては、600頭を超えるニホンザルが昨年1年間で駆除されています。住民の方々が大変な思いをされていることは重々分かっていますが、これに関しても今申しましたとおり、民家に近いところでの駆除は危険性もありますし、安全性の担保をお願いしたいと思います。  そして、ニホンザルによる人的被害がそれほど大きくない中で、600頭を超える猿が殺されていくわけですので、民家に近づかせない、滋賀県を挙げて人に害を及ぼさないようなほかの手段の研究をすべきではないかと思います。極端な発想になりますが、よく人家に出てくるような地域では、山奥に餌も豊富で自然環境豊かな、人が近づかない猿の楽園のようなものを何か所かつくるといった、滋賀県ならではの対策の研究をしていただければと思います。そういったことに関して何か進展がありましたら教えてください。 ◎清水 自然環境保全課鳥獣対策室長  猿につきましては、やはり魅力ある餌を里地に置かないことが一番大事です。先ほどおっしゃっていただきましたとおり、寄せつけないということになりますと、農業の普及員にも協力していただいて行っている集落点検というものがあります。実を取らない柿の木は集落から除く、野菜の取り残しはその場に残さない、二番穂はすき込んで猿が食べないようにするといった餌場の魅力を集落からなくすことが一番大事になってきます。このような指導は従来から徹底してさせていただいているところですが、近年は過疎化の影響もあり、人力的な部分で昔より落ちているのではないかと認識しているところです。  追い払いについては、一旦花火で追い払って、順次山奥に追い払っていく手法が確立されています。そういったことの普及、啓発も農業協同組合の普及員等と一緒にさせていただいてきたところです。 ○山本正 委員長  柿などの実のなる木を集落からなくして、餌場としての魅力を人の住んでいるところからなくすという発想は分かりますが、その反対の発想として魅力ある餌場をほかに設けるといったこともまたどこかで研究してください。よろしくお願いいたします。
    6 一般所管事項について ◆加藤誠一 委員  先日、いちご一会とちぎ国体・とちぎ大会の開会式に行ってきましたが、開会前スポーツとして予定されていたオープンウォータースイミングという競技がアオコの発生により中止になったという報道がされていました。  そのあと、9月14日に、国民スポーツ大会の関係で伊庭内湖のカヌー会場のコースにヒシやホテイアオイがたくさんあるので、国スポ・障スポ大会局の主催で、船を持ってきて除草作業を実験的にされるという連絡がありましたので行きました。琵琶湖環境部からも職員が来ておられたので、多分聞いておられると思いますが、私が見た感覚としては、確かに今は水質がいいとしても、3年後にどうなるのかが心配です。  もう1つは、実は琵琶湖環境部の中で水草の担当課と外来種の担当課が違いますので、前回の委員会でそれぞれにお伺いしました。それはそれでいいのですが、この間現場を見たときに、ヒシがびっしりある中にオオバナミズキンバイが島になって幾つもありました。そこにたどり着こうと思っても、ヒシがいっぱいで一般の人ではたどり着けません。ヒシは冬になったら枯れるのでしょうが、そういったことから外来植物を採りに行くタイミングが非常に重要だと思いました。  辻田課長も滋賀県に来られて、伊庭内湖を見に行っていただいたかもしれませんが、そういう状況になっています。ですから一般の人にお願いしても、普通の船ではなかなかそこまで行けません。そして、その水草対策は自然環境保全課の担当ではないわけです。そういう問題があるので、それぞれ関係する課が、現場でどう対応するかを考えないと、なかなか解決しないのではないかと思いました。ぜひとも今回行っていただいた職員に詳しく聞いていただきたいと思います。今回はたまたま国スポ・障スポ大会局でそういうことをやりかけたのですが、コースのところだけの話ではないので、やはり琵琶湖環境部も一緒にできないかなと思います。コースのところに行くだけでも大変でした。そして、水草だけなら産業廃棄物として処分できますが、島になっている外来種があることによって、水草自体の処分が大変になります。今すぐではなくても、ぜひとも内湖のそうした水草と外来植物への対応を、国民スポーツ大会も踏まえて琵琶湖環境部内でお考えいただけないかと思いますが、三和理事のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。 ◎三和 琵琶湖環境部理事  今回だけでなく、これまでから伊庭内湖には何度も伺っていますし、東近江環境事務所で独自に現場を確認しており、今おっしゃっていただいたような、ヒシがいっぱいある中に島のようにオオバナミズキンバイがあるという状況の報告も受けています。  その中で、具体的にどう対処していくのかについては、もちろん費用対効果の問題もありますし、喫緊の課題として先ほど来おっしゃっていただいておりますように、国民スポーツ大会の問題がありますので、従来から国スポ・障スポ大会局と一緒に対応しているところです。今後、伊庭内湖を具体的にどうしていくのかは、先ほどおっしゃっていただいた内容や、我々自身が現場で確認している内容を踏まえ、部局の枠を越えて協力しながらしっかりと検討してまいりたいと思います。 閉会宣告  11時55分  県政記者傍聴:京都  一般傍聴  :なし...